蘭筆蘭文失礼しました。

2017年8月17日 (木)

ずっと出張中

蘭がひと鉢もない部屋…
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出張先ではいつもこんな感じの部屋です。
テーブルまわりのセッティングをリセットされるのが面倒なので掃除はだいたい断ってます。ので、ベッドがだらしないですね!
窓から筑波山が見えます。

安定のおかだや。
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白っぽい皮の刺身がとろっとろでめちゃくちゃ美味しかったんですが、名前聞くの忘れました。
これで600〜700円。

とある森に囲まれた環境で働いてるのですが、公園と同じで人が整備した環境なので、原生林はありません。
なので蘭科植物はあってもネジバナやトンボソウくらい。
カンで春蘭は無いなって思ってたのですが
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とあるコンクリート壁の裏の落ち葉溜まりに二株芽吹いていました。
こんなところに!わからないものですね!

きのこ!
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食べられそうだと思いませんか?

ねこ!
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いつも蕎麦屋の入り口で店番?してるんですよ。


東京にはだいたい毎週末に帰って水やりしてます。
梅雨明けくらいからでしょうか。
株分けした光琳が調子を崩してしまい、二鉢とも枯れ込みが止まりません。
恐らくもう…。
初めて見つけたあの覆輪も溶けてなくなりました。
いまの自分が管理出来るかどうかをいい加減見極めつけないといけません。





2017年1月18日 (水)

💡 お知らせ 💡

お知らせ

いつも当ブログを見てくださってありがとうございます!

今回は山歩きの楽しさをもっと誰かと共有したく、一緒に山歩きをしてくださる仲間をここで募集させてください。

怒ってばかりのこんなブログですし、、普段コメントは頂けてませんがアクセス解析では観覧してくださる方は有難いことに年々増えておりまして、地域も全国から見ていただけているようなので募集を思い立ちました。

もうひとつ理由があります。
春蘭にとっての里山の状況は刻一刻と悪化しております。
笹藪、ウサギ等の食害に焦りを感じております。
そういった想いも汲み取ってくださると幸いです。

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それではよろしくお願いいたします。


《募集要項とお願いなどなど》
※最後までお読みください٩( 'ω' )و

■年齢、地域、経験不問です。
■里山を大切に想える方。
■春蘭という不治の病におかされている方。
■春蘭が好きで時間さえあれば山へ行きたい方。
■共に春蘭の研究、山の食害調査に励んでくださる方。
■夏を除きコンスタントに散策行ける方は大歓迎です。
■散策先の詳細(特定出来る情報)をブログ等で発信又は安易に他言しないことを守れる方。(信頼できる知人友人に土産話される分には全然構わないのです!…が、金銭目的の人間が坪を荒らすことを防ぐためにご協力ください(;´Д`A)
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■普通の花、普通の葉でも楽しめる方。
■当ブログは春蘭の人工交配(特にその扱い方)に否定的ですが、人工交配種を楽しんでいる方でも全然かまいません。噛み付いたりしませんのでご安心ください(笑)
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■当方は東京住まいです。全国歩きますが関東周辺の出動もあります。
■煙草がとっても嫌いな方は同行されるとツライかもしれません。私は喫煙者です。

■散策が金銭欲(すぐヤフオク、交換会に出す)のためでは無い方。
■すみませんがせっかくご一緒しても、散策結果を共有出来ない方(こっそーり、、うひひな方)はご遠慮ください。゚(゚´ω`゚)゚。だってつまんないでしょ!
※ここでいう共有というのは株分けして運命共同体になろうという意味では無く、山ではお互い別行動することもあるので、帰りには結果や状況を報告しあって勉強しましょうという意味合いです。


以上となります!

ここまで読んでくださってありがとうございます!
ご希望の方はこちらの連絡先まで

★inema.cicada●gmail.com

※★を半角のk
●を半角の@に置き換えてください。
迷惑メール対策なのですみません。

質問だけでもかまいません。お気軽にどうぞ!

普段全然コメントも無いブログですから恐らく応募してくださる方はいないと思います(笑)
んが、誰かいるかもしれない!
ということで
何卒ご検討くださると幸いです!
よろしくお願いいたします!

※コメント欄に連絡先、住所など書かないようご注意ください!




2016年12月13日 (火)

私がいま……
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呉に来ていることに
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意味はあるのだろうか。


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偶然見つけた観光案内。




もう何も生えていないだろう。
わかりきったことだ。




それでも、呼ばれている気がするんだ。




行けるだろうか。




2016年10月20日 (木)

蘭に生かされている

何度か書いたことありますが私はとても狭いワンルームマンション住まいです。その狭いベランダと部屋のなかで栽培してるので水やりの度にベランダや風呂場へ鉢を大移動する手間があります。
少しでも手間を減らしたい思いもあり、最近まとめられそうな株をプランターに植え替えました。
そのとき空けた鉢の様子を少しお見せしますね。
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今年の夏は出張ばかりで良い新子が出たとは言えません。3篠ほどの株です。

この鉢には久しぶりにダンボールを入れていました。
鉢の内面に沿うように3〜4センチ角のダンボールを適当に置いた様子が下の上砂を取り除いた写真です。
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新しい根は鉢の内面を回るように伸びています。

鉢から抜いた図です。
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ダンボールを突き破って伸びています。
鉢の内面に沿うようにダンボールを配置していたので自然にぶつかったのかもしれません。

こちらはダンボールの側面から内部を血管のように走って根が出ていました。
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せっかく10センチ以上伸びた白い根のうち3本ほどは半分から先端にかけて根腐れしてました。


こちらは以前紹介した葉を1本しか出さない変わり葉です。
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これで2篠です。長細いほうが山木です。
他の鉢に寄せ植えにしてましたが根が伸びないせいか上砂辺りでグラグラ動いて危ないと思いプランターのほうに寄せることにしました。

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つまようじと比べてみました。




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狭いベランダ。重たい鉢だけ置いていますが風の強い日は降ろします。
右から2番目の鉢は蘭迷さんが譲ってくださった九花です。
少し葉ダニにやられましたが元気です。
クラマゴケが半分くらい枯れてしまいました。。
本体は死守します!




この頃歯医者さんに通っていて治療中の歯が痛むことがあるので鎮痛剤を頻繁に飲んでます。植え替えをした日は過剰に飲んだせいか無気力で帰宅しても何もする気が起こらなかったんです。特に大きな悩みや人間関係に困ってるとかも無く、仕事は順調だし、久しぶりに平穏といえば平穏だったのですが心は死んだみたいに虚無感しかなくて、何かこの感じはやばいと思って蘭を手に取ってみたんです。そしたら植え替えしたくなって、夢中で深夜1時くらいまで3時間かけてやっていました。育ててるなんておこがましくて私は蘭に生かされてるんだなって思いました。



そうそう、今日仕事していて初めて春蘭の話に興味持ってくれる方が現れました。別の会社の方なのですが鎌倉の広葉樹の里山に囲まれた家にお住まいで、植物、魚、クワガタ、マニアックなもの大好きで、休みの日は毎日のように海か山に行っているそうです。年齢も2つお兄さんで、久しぶりに何でも話の合う人と会えました。
いいことあった。。



2016年9月13日 (火)

始末書レベルの管理

春にたくさん咲いてくれた万字です。
ごめんなさい。
本当にごめんなさい。
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ちょっと目を離した隙に立ち枯れが進行してしまったようです。
前回の記事でこの夏はすっぽぬけや立ち枯れが殆ど無かったと書いておきながらこの有り様です。
写真にある残った木も病気のような雰囲気があったので処分することにしました。
今のライフスタイルではまともに蘭を管理出来ていないと痛感しました。
痛いです。
とても。
 
 
 

2016年7月14日 (木)

ユンナンの孤独なグルメ

先日まで私は出張で茨城県つくば市にいた。

出張が二週間目に差し掛かる頃だった。遠く筑波山を背にしたホテルの6階から田園地帯に散見する民家や車の灯りをコンビニ弁当をつつきながら眺めることに飽きて、ホテルから徒歩10分ほどの定食屋に足を運ぶことにした。
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入り口には新鮮そうな青果が並んでおり、ホテル暮らしに疲弊していた私はまずこの光景に気持ちをほぐされた。
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広いフロアーに飲食店らしい装飾はない。全てテーブル席だ。聞いたところ以前は小さなスーパーマーケットだったそうだ。スーパーのあとタイヤの販売店が入ったがそれも閉店し、そこへ元々近隣で実績のあったこの定食屋が移転してきたわけだ。
メニューは豊富だ。刺身から揚げ物、ステーキまである。この日は残業になったおかげでとにかく腹が減っていた。
うな丼定食700円。じつは岐阜の多治見でうなぎをごちそうになって以来……
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※写真は多治見の名物店にて
そのうまさの虜になり中毒にかかったように日々うなぎを求めては我慢を繰り返してきた私は本日のメニューの「うなぎ」という文字を認識したとたんにうなぎへの欲求が最高潮に達していた。
分かってはいる。大衆的な定食屋のうなぎだ。多治見のような贅沢は求めはしない。国産ではないだろう。構うものか。そもそもうなぎの良し悪しが分かるほど舌は肥えてはいない。何しろ700円だ。これを逃す手はない。
「うな丼定食お待たせしましたー!」
元気なおばちゃんの声が広い店内に響いた。
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セルフサービスだ。白米の上に申し訳程度に乗ったほかほかのうなぎ。甘いタレと山椒の香り。うな丼の条件は十分に満たしている。溶けるようにふわっとした食感。と、実際はそんなことを吟味して食べてはいない。全て後付けだ。空腹の私は瞬く間にうな丼を完食。実際は瞬きくらいしたかもしれないがこう書いた方が臨場感が出るだろう。

かくしてうなぎ欲は解消された。特筆すべきことはない。ただ、チェーン店にはない時間の流れによって作られた家庭的な味があっただけだ。だが、その手作りの惣菜や魚の粗がそのまま入った味噌汁や、別になくてもいいんじゃないかと思える小皿の果物が出張で荒んだ私の精神を一時でも癒してくれたことは間違いない。
東京でこのような定食屋を見つけるのは至難の技である。
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翌日もまたその翌日も私は通った。ぬくもり難民である。
 
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私は近隣の方々を羨ましく思った。
 
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特別おいしい訳ではない。
しかし合理化され過ぎたコンビニやチェーン店の束縛的なメニューから解放されるということがどれだけ幸せなのかを私は知っている。
 
せっかく茨城に来たものの
この暑さでは散策する気にはなれなかった。
また来週からつくば市ではないが茨城に出張だ。
 
 
 
 
 


2016年5月 5日 (木)

春蘭がくれたもの

こうちょう先生と遊んだ記録後編です!
 
三河で見れた花を紹介していきますね。
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山で見る姿は格別です。
 
こうちょう先生が春蘭がありそうな場所をこまめに案内してくださり、ようやく多治見方面からの長い長~~い春蘭不毛地帯から脱しました。
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やや標高のある地域は花が咲いていました。
 
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咲けないこともかまわずに
伸び始めたシイナが美しかった。

とても狭い範囲だけの自生でしたが
花型の良いものをみれて生き返りました。
ここは以前来たことがあったのに
この狭い斜面は見逃していました。
 
 
後日、このブログでも紹介した三河の花を見つけた山へ久しぶりに向かいました。そんちょたちが昔歩いた地で、広舌や肉厚の面白い花があるところで、山交配のことはこのときは忘れることにして、行く前からワクワクしすぎて気分は最高潮に。単純なもんです。
 
さすがに花は終わりでした。
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天弁が広く筋肉質なのはぎりぎり分かりました。
 
メインの山へ入るとイバラや下草がさらに増え
春蘭にとっての環境が悪化してることがすぐにわかり
焦りを隠せませんでした。
 
これは大袈裟ではなく一歩、二歩進むだけでイバラに取り囲まれるので、刺さってくるトゲを抜いて絡まる枝をほどいての繰り返しで前に進み、痛みに耐えて探すものの以前あった春蘭の株立は消滅していて、かろうじて芋から貧弱な一篠を繰り出している株が数本あるだけで朝の元気は消えて無くなってしまいました。
 
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わずか2~3株見ることができたエビネや
 
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キンラン。
 
 
落胆する自分を励まそうと時間いっぱいまで以前春蘭があった山へと案内してくれるこうちょう先生には感謝のしようもありません。。
 
 
三河でもここ数年で使われなくなった田畑はさらに増え、隣接する山は人が入らぬ場所となり、すさまじい早さで藪と化し、人が離れた山からは春蘭も離れていったのでした。
野生植物の多様性が失われた根源は植林政策ではありますが、植林の隙間に残る広葉樹の斜面もそれが椎の木などの常緑樹の場合は尚更、人が管理しなければ春蘭などの自生地にはなり得ません。
田畑が無くなったことだけが原因ではなく、この時代は堆肥を作るために山で落ち葉を集める必要も減り、火を起こすために薪を集める必要も無くなり、必ずしも山の恩恵が無くとも人は暮らして行けるようになりました。
自分はこの時代にしか山を歩けないことが悔しくて仕方ありません。
そこら中に春蘭があったという数十年前、覆輪や素心を山歩きを好きな人なら誰もが一株くらいは見つけられたそうです。
里山を再生させようという動きは少しですが各地であります。
こんな時代でも春蘭の種子は空を舞い、いつだって降り立つ場所を探しています。
それはまるで妖精たちが楽園を探すように。
 
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イバラ山の尾根で何かの斑入りを見つけました。
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いくら調べても名前が分かりませんでした。
※ノイバラかもしれません。
こうちょう先生へプレゼント!
 
 
 
僕は母が遅く産んだ子でしたので、祖父、祖母という存在を知らなくて、幼い頃に親が離婚しているため父親という存在が人生で何なのか分からないし、子供の頃せいぜいサザエさん一家って何で人数多いんだろうって疑問に思ったくらいで母子家庭とか大して気にしてないけど、大人になってから僕のちょっと欠けた人生に春蘭がたくさんのお父さんやおじいちゃんを連れて来ました(笑)
だからサザエさん一家よりしあわせものなんですわ~!
がはは!
鳳来のじーじ、
2日間もありがとう!!

 
 
 
 
 

2016年4月24日 (日)

名古屋で乗り換え

予定がずれて京都、大坂にお邪魔するのは
3日以降になりそうです。
 
 
 
今日の写真は先週の山歩きから。
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いい色でした。
 
 
せっかく名古屋近辺に来てるのですから
時間ができれば山を歩きたいです。
 
本当は三河の山を思う存分散策したいけど
主に女雛や万寿、歌麿などと思われる銘品の
種を山の蘭に人工的に受粉してしまった方がいるので
三河の山を歩くことに抵抗があります。
もし変わったものを見つけたとしても、
それが人為的な山蒔きによるものかもしれない
という非常に残念な疑念がつきまとい
私の場合は素直に向き合えないからです。
 
「面白ければ良いではないか」

「綺麗ならば良いではないか」

「いいものは良いではないか」
 
それを認められないことを

「もったいない」
 
「素直になればいいではないか」

と思う方もいらっしゃって当然です。
 
しかし、私はいつだって素直に春蘭をみています。

東洋蘭には
ただ綺麗だから
ただ珍しいものだから

という表層的な部分だけでは語れない
心とともに歩む世界があり
それを感じるも感じないもひとそれぞれでありますが
私はそれに魅了され楽しくてしかたないのです。
 
 
 
あっ
ドラゴンズのユニフォーム着ているおじいちゃん
これからデーゲームなのかな。
 
 
 
 
 
 

2016年3月13日 (日)

三河の花

先日の咲き始めから5日間の様子です。

この花は僕の趣味ど真ん中の花です。
山に咲く野性味溢れるような姿に
僕は強く惹かれます。
素晴らしい色や丸く整った花ももちろん好きですが
それよりも感性の琴線に触れるものが
僕にとっては野性味になります。
銘品に見慣れた方からすれば
とても理解されない事かもしれません。
暖かい目でみてやってください。

リーゼントみたいな天弁が上がった直後の姿です。
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初作花はかなり力んでしまって
天弁と捧心が凝って咲いてしまいました。
ひねり鉢に習ったのか花茎もうねっています。
まだまだ山の花には程遠い姿ですが
青年期のような勢いはあります。

5日目になると各弁がほぐれ収根し
力強さを感じさせてくれました。
中国春蘭銘品にみられるような
3弁収根の花に出会えるとは思いもよらず
見つけたときの高揚感は忘れられません。
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この花には舌は巻いてほしいのですが
凝って咲いたせいか5日過ぎても巻きません。
 
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拙い写真ですが。

山での姿はこちらです。
 
 
この花は三河地方の産です。

こういうブログですので以前から思ってたことを書かせていただきます。
春蘭のブログをされている方はとても少なくて僕とて情報がなければ寂しいもので、参加はしませんが写真見たさにオークションを時々覗きに行きます。
人工交配種の出品が増えましたね。
増殖しやすいですから余って仕方ないのでしょうね。
交配種であると明記し、名前などがついているものに関しては落札先でよっぽどの事がない限り情報は引き継がれて行くものだと(そうあってほしいと)思います。

ところでだいぶ以前から、交配や山蒔きの旨を明記しない赤花の出品が見られるようになりました。
分かる方は一目でそれが銘品赤花を親にしていると気付いたと思います。
最近気付いたのですが、問い合わせが多かったのでしょう。いくつか出品されている無名の赤花は山の蘭に銘品の種づけをし、自生地に発芽したそれら実生苗であると明記しているのを見かけました。
確かに世に出るまでの過程は山採り品種と似ていますが、あくまで人為的なそれは東洋蘭に暗黙のルールがあるとすれば掟破りだと“僕は”思います。
なおかつ、僕のご先祖縁の地である三河地方で行われていたということに憤りを感じずにはいられませんでした。
「なにをしてくれたんだ」という悲しい気分でいっぱいです。
百歩譲って自分一人で楽しみ、それら全て管理するのは勝手です。
貴重な蘭だの何だの言おうと目的は結局金儲けじゃありませんか。例え小規模だとしてもその人の欲望のために地域性を壊されてしまうことの無念といったらありません。
三河には地域に根ざした力強い春蘭の遺伝子があり、人為的な受粉に頼らずとも我々を驚かせてくれる蘭はこれからもきっと産出します。
三河に限った話ではないと思いますがちょうど三河の花が咲いた機会ですので書かせていただきました。
春蘭はその魅力にひと度気付けば人を虜にさせる素晴らしいものですから、金転がしに利用されるのも無理はありません。
ですがそのやり方、無名の天然種(東洋蘭)として世に広まってしまうことが残念で仕方ありません。
 
 
乱筆乱文失礼いたしました。
 
 

 
 
 


 

 
 


2016年1月22日 (金)

青い花の導きについて

蘭を始めてそろそろ10年になります。

ここに来て感謝しなければならないのが人工交配種です。
春蘭の人工交配種が溢れてしまったことで旧銘品を除く銘品への感心がほぼ無くなり、蘭を買うという場面がすっかり減りました。
そのおかげで鉢数は増えすぎず、山に行く機会が増えて春蘭そのものをもっと知りたいという好奇心がより強くなりました。
しかし蘭の展示会へ足を運ぶ機会が減ってしまい、趣味者との出会いが減ってしまったのは残念です。今年は春蘭の展示会を回ろうかなと思っても、いつか目にした交配種が主役のように並ぶ光景がトラウマで、再びそれを目にするくらいなら山へ行こうという気になってしまいます。
僕が求めているのはあくまで山が生み出した奇跡のほうであって、人の手により生み出されたドラマではありません。
でもこの気持ちは同じ蘭をやっている方でも一部の方にしか通じないので蘭趣味というマイノリティな世界でさらにマイノリティになってしまいました。

物心ついてから初めて春蘭を目にしたとき、僕は遺伝子レベルで「これを知っている!」と電気が駆け巡った感覚になりました。大袈裟に聞こえるかもしれませんが、消えた記憶を偶然取り返したかのようだったのです。笑ってくれて構いません。

はじまりは夢でした。
この先も笑ってくれて構いません。
二十代半ばのある日、奇妙な夢を見ました。夜の闇のなか星空に浮彫りになった山の稜線を辿ると山頂付近に小さな小屋が見え、僕はその山小屋に向かいました。どういうわけか、そこで最愛のひとが待っているという夢のなかでの前提があったからです。それで、やっと会えるのだという高ぶる思いで小さな山小屋の扉を開くと、夜空を切り取ったようなガラスの無い小窓から星の光が木製の簡素なテーブルへと注ぎ、そこには小さな花瓶に青い花が一輪挿しされていたのです。青い花びら一枚一枚がほの白く光を拡散させていて、夢のなかの僕はそれを見て「間に合わなかった」と落胆したのでした。
そこで目が覚めて居てもたってもいられずに青い花探しの日々が始まりました。

元々、花や植物に興味は無くは無いものの、花屋、園芸店に足を踏み入れるなどは生まれて初めてのことでした。ですがいくら探せど夢で見た花には出会えません。このとき青い花自体が世界にとても少ないことも知りました。ちなみに植物だけではなく生物全体でも少なく、モルフォ蝶などにみられる金属的なブルーは構造色といって実際に青い表面をしているわけではなくCDの盤面が色彩を放つ原理に似ています。
そして世間的に青い花とはほとんどが紫色のものを指していて、いつも紛らわしく思っていたのを覚えています。

いくつか本当に青い花の存在も知りましたが、大きさ形状に納得することが出来ませんでした。青といっても水色というべき色調が多く、夢で見た花のようなやや深みのあるブルーではありませんでした。
ネモフィラを品種改良した青い花は大きさこそ近いものの野性味に欠け、葉姿も探しているものとは違いましたが一般的な園芸店で入手出来るものとしては正しい青い花かなと思いました。

この頃、園芸品種と原種という概念の違いも知ることになり求めているものは原種なのだとすぐに分かりました。徐々にいわゆるお花屋さんというような園芸品種だけの店には寄り付かなくなりました。それでも店の片隅に山野草コーナーがあれば青い花はないかと隈無く探したものです。
山野草店だけでは飽きたらず公園や路地裏の雑草まで引っこ抜いて育てるなど、青い花探しから脱線し始めた頃でもありました。

現在はもうありませんが小田急線新宿駅の各駅停車のホーム入り口付近に苔玉やミニ盆栽ブームに乗っかったようなとても小さな店舗があり、そこで雪割草を初めて生で見ることになります。葉姿こそ違えど、求めている雰囲気に非常に近いものがあり、その可憐さに青い花探しを忘れるほど心を奪われてしまいます。ポッド鉢の安価なものを数鉢入手して開花を楽しみ待ったり、展示会で即売されている銘品の値段の大きさに度肝を抜かれたりしていました。
雪割草の色彩の豊富さにも感動しつつ、見ようによっては青……いや、やっぱり紫色だなぁ……と雪割草に絞って青い花を探して落胆していると、アルバイト先の先輩が以前働いていた園芸店がとても広く、もしかしたら探している花が見つかるかもしれないとの事で仕事終わりに連れていってもらうことになりました。確かに広い店舗で一般的なお店と比べると品揃えはマニアックだったのですが大半は園芸品種で、残りは洋らんや観葉植物といったところでした。普段なら落胆しそうな僕ですが、実はこの日は青い花探しよりもこのわざわざ案内してくれた先輩と一緒にいれるという事のほうが一大イベントでした。なぜなら当時この女性に青い花以上に夢中だったからです。あ、失笑していいところです。青い花を探せるだけで幸せなところ好きな人と一緒に探すことになるなんて夢にも思いませんでした。
せっかく案内してくれたのに手ぶらで帰るのも申し訳なく思ってキョロキョロしていると、レジ付近に小スペースながら原種のランが並べられていました。僕は好きな人といることも忘れ、南米などから集められたこれらの原種のランに吸い込まれるように見入ってしまいます。さっきまで散々洋らんを目にしていたのに、この原種のラン達は何かが違うのです。野生の生命力。力強さと表裏一体の儚さ。まるで別世界がそこにあったのです。
植物とは何かが違う……などと、植物に対して思ってしまうくらい異質さを覚え、特にリカステの原種アロマティカは春蘭を思わせる色と花容をもって胸の奥に隠されたドアを激しくノックしたのです。世界が変わった瞬間でした。

青い花はどうなった……。
リカステを手にした時から、リカステのような原種のランは他にはないだろうか……と、頭のなかは青い花どころではなくなっていました。
いや、現実での青い花探しは日本のツユクサからアンデス山脈に自生する(その場所はもう失われたらしい)テコフィレアまで探し尽くしたと自負していたので、蘭の道に進むことに迷いはありませんでした。
ちなみに僕の調べたなかで最も夢のなかの花に近い青はテコフィレアで、山野草店の片隅で生で見たときの感動は忘れられません。次点がツユクサ(個体差があるが)でした。ただし、儚い雰囲気では雪割草が近く、条件を満たす花は夢のなかだけに存在すると分かりました。テコフィレアに関してはもう少しゆとりが出来たら育ててみようと思っています。

紆余曲折があり、リカステがノックして開けられなかったドアが開くときがやって来ます。あのときノックはされたのですが開くことはなかったのです。それは本当にすぐでした。原種の……野生の蘭をネットで検索すること数分。ドアが開き、僕は春蘭へと辿り着いたのでした。そのときの様子は前述したとおりです。

あの夢を見てからここまで3ヶ月ほどでした。

一番最初に買ったのは店員が春蘭だと説明してくれたにもかかわらず、それは報歳蘭でした(笑)
春蘭を検索するうちに赤花の画像もみつけ、さらに衝撃を上書きされ、専門店に買いに行きますが値段にも衝撃を受けました。フリーター身分にはなけなしのお金で東源、天紅香を買いましたがすぐに枯らした事はいうまでもありません。
そして、僕が山に行くようになったのは春蘭を知ってまだ1ヶ月も経たないある春の日のことでした。
 
 
 
 
 
 

より以前の記事一覧