山の蘭花草姿

2018年1月12日 (金)

春蘭の花芽が葉に転換する現象について

先日の杭州寒蘭展の合間に以前歩いた山のその後が気になり午後からちょろっと散策へ出かけた際の記録です。
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ここは現代の荒れた里山の縮図みたいな場所です。入り口は厚く笹薮に囲まれ、林床は伸び放題の照葉樹で暗く、尾根から明るい斜面にかけて津波のようにシダ類のウラジロ(コシダかも)が茂り、植林の杉は自重を支えきれず倒れ、竹林がその繁殖力をもって山を飲み込もうとしており、新たに春蘭が芽生える場所はほぼ失われた環境です。
特に植林部は林床が暗く下草が生えず、豆腐のように斜面が崩れます。

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動物にほとんど相手にされないコクランは群落をつくっています。

元々あった春蘭は葉の食害で一進一退。獣の奴隷のようです。しかし皮肉なことにウラジロ(コシダかも)の群落に隠れるように埋もれた個体、沿道寄りの笹薮に囲まれたごく一部の春蘭は食害から逃れ、超大株に。
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なぜか取り囲むシダが枯れてしまっていますが、そのシダの高さが3〜40センチほど。となると…徒長し過ぎたこの春蘭の高さは??

一方でムヨウランのこの一種は盛大に種子を飛ばしていました。何せ彼らは春蘭のように獣に食べられてしまう葉がありません。
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この荒れた山が居心地いいのか、このように盛大に出ているのは初めて見ました。
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これらは菌従属栄養植物(以前は腐生植物と呼んだ)でエンシュウムヨウランの花殻と思われます。朔果の色や形状がどうも似てると思ったらバニラの亜科なのですね。


こちらは一見普通の春蘭ですが…
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どこでも起こり得るのですが、特にこの山で起こりやすい現象が見えます。
以前来た際にも確認している現象です。

わかりますでしょうか?



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花芽が転換して葉になる現象です。この株はその葉元からさらに花芽を出す異常さでした。葉元をよくみると紫筋が入っていたり、歪みがあります。包衣の名残りです。

これをきっかけに知った拙い説明ですが、花は葉を形成する器官が変化したもので、花が出来る過程のABCモデルについて調べるとわかりやすいです。そのABCモデルが機能しなくなると葉に戻ってしまう事が想定出来ます。
下は別個体で同じ現象です。まだ葉が展開しきっておらず、花芽の名残りが分かりやすいのではないでしょうか。
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こんな現象を見せられると蝶花でも咲くんじゃなかろうかと欲を掻き立てられますが花は普通です。
花芽が葉に転換しかけたまま結局、葉になりきらず花が咲いた際、包衣が一部葉化した姿は見たことありますが、翌年は普通に開花していましたので一過性のため芸ではないはずです。

アジサイの花が緑色になる葉化病が春蘭にまで及んでないこと願っています。
もしくはこの山の春蘭たちは感じ取っているのかもしれません。
ここには実生が育つ環境がもう無いことを。


2018年1月 4日 (木)

新年春蘭立ち葉特集

あらためまして
新年明けましておめでとうございます
本年もよろしくお願いいたします!

正月二日の記録です。
その夜に京都に移り住んだ親友と十年ぶりくらいに飲みに行ったり、翌日に風邪で寝込み、今回特に写真が多いため更新遅くなってしまいました。
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あ、そうそう、親友は春蘭に興味ないそうです。笑
せめてここを見に来てくださる方には春蘭の神秘的な世界を少しでもお伝えできたらと思っております。

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こちらも神秘的です。その効能の真意のほどは知識がありませんので書けませんが。ほんと不思議なキノコです。

山のかみさま今日も山を歩かせていただきます。
山を歩かせていただきます。
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春蘭は花や葉の形状、ときにその色彩にいたるまで個性が多様です。
大まかには東北と九州では大きさに個体差があったり、またある地方では赤い花を咲かせる個体が過去に多く発見されているなど、地域性も相まって春蘭を神秘的な世界にしています。
そのため、銘品の種を山に撒かれてしまうと地域性が没する事になります。
春蘭には産地に一喜一憂する場面がありますので、山で人工交配させた花を“例えば”三河産などと言って売買するのは御門違いです。春蘭にとっての“産地”とは肉野菜等の食料品の産地とは趣味者による認識が違います。なので山撒き交配などは産地を明記する必要がありません(笑) その交配親については明記すべきですが。
春蘭、または東洋蘭の醍醐味を台無しにして私利私欲に走るのは勝手ですが、同じ春蘭を選んで趣味にしている誰か(他人)に不快な思いをさせている事についてはモラルを持っていただきたいところです。
さすればどうぞ好きなだけお金を儲けてください。

そんな春蘭の個性のひとつ、立ち葉を今回は紹介します。
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この風景にも何株か写っています。
柔らかく弧を描く葉が一般的な春蘭の姿ですが、葉が硬くてあまり曲線を描かない個体もあります。
この山の一角ではそういう立ち葉がよく見られるのです。

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山ではこんなに尖っているのですが、こういう立ち葉の多くは鉢植えにすると半立ち葉、中垂れ葉くらいに落ち着くように思えます。鉢植えで尚も山の姿のまま立ち葉である場合、本性からの立ち葉性といえるのだと思います。

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新芽が積もる落ち葉を押し上げるためなど、環境的な理由で一時的に立ち葉になっている個体もあるのかもしれません。

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必ずしも葉が硬くなくとも、葉肉が厚いことで個性的な立ち葉をみせる個体もあります。
なかには硬さも葉肉もないのに立ち葉の個体もあり、春蘭のそういう姿を観察しているだけでも山歩きは楽しいものです。

数枚ですが山の立ち葉の姿を紹介させていただきました。
前回の記事で最後に紹介した立ち葉の個体はこれらとは一線を画す葉の硬さがあり、写真でそれをなかなかお伝え出来ず歯がゆいものです。

散策の途中ですが…どうやら事件です。
犯行現場から何が読み取れるでしょう……
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春蘭の葉が無残に刈り取られています。矢印が指すのは動物の糞です。
落ちた葉はまだ青々としており、、糞には艶があります。
状況から恐らく1時間も経過していないでしょう…
そうです。犯人は野うさぎです。
私の気配に気付いた野うさぎは齧った葉を食べる間もなく逃げたのだと推理できます。
山歩きをしていると弾丸のように飛び上がって逃げて行く影を見る事がよくあります。それが野うさぎです。凄まじい警戒心です。

その直後です。
「ちょうどよかった!
ユンナン〜!助けてくれよ〜」
と聞こえたように都合よく解釈して駆け付けると…
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円状に落ち葉が吹き飛ばされてクレーターのように土が剥き出している現場にたどり着きました。
人が熊手で払った跡…ではなく、
イノシシが砂浴び、泥浴びした跡ですね。
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「はやく土を払っておくれ〜」

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「はやく植え戻しておくれ〜」
はいはいわかりましたよ〜(散策する時間無くなっちゃうんだけどなぁ…)
ただでさえ写真多く撮るのでこんな感じですぐ日が傾きます。
クレーターの写真を見ると、身ぐるみ剥がされたみたいに春蘭が見つけやすくなっています。
私が見つけやすいという事は、動物達にとっても見つけやすいという事です。
あの、すみません、
面倒でも落ち葉掃きをした場合の跡は私を含めなるべく元に戻しませんか皆さん?
完璧じゃなくていいんです。ちょちょいってレベルで構いません。
すぐ風が吹いてまた元に戻るとは思いますが、、我々が下山しても動物達はずっと近くにいます。
普通種の春蘭はいわばありがたい防壁です。
防壁が無くなれば我々が楽しみに探している変異種までの動物の歯が到達する時間が短くなります。


…という感じで何株植え戻したか忘れました。
日が暮れはじめてこの先、写真が暗くて見づらいので
すみません、興味ある方だけご笑覧ください。
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2株寄っていました。

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硬質丸止め立ち葉です。

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こちらはもう一株の葉面です。

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硬質立ち葉の坪(特定の変異を持った実生群)になっていて、個性の出方は様々です。

さらに暗くなり冷たく淋しい空気が流れます。
坪の雰囲気が途切れ、さあ帰ろうと思ったところ、
立ち葉が見えました。
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さすがに立ち葉は見飽きてもうお腹いっぱいですぞ…

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どうも落ち着かない葉姿です。

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散り斑です。そしてずいぶん丸いです。

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丸い葉先とやや丸い葉先がごっちゃになっています。
古い木は所々に暗んだ散り斑を残し、葉肉のある細い丸止め立ち葉という様子です。

坪になっていないか?
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葉肉の厚いコロっとした矮性の葉です。
葉面荒れています。
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葉姿まだよくなりそうです。

他に…
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3株ほど寄っています。

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斑が強く出た葉先はすぼんでます。

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あまり斑が出ていない他の葉先は概ね丸いです。

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兄弟にもうっすらと出ています。

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この山は斑入りなんて出ないと思っていました。
自然は偉大な作出者ですね。
色んな春蘭の楽しみ方があります。
でも、どうして洋ランじゃなくて春蘭を選んだのか
どうして春蘭を選んでいるのか
時々でいいので考えてみてください。

寂しくなっちゃいました。
ワイヤレスイヤホンを買いました。
数年ぶりにジョーン・バエズのForever Young聴いてます。

明日は横須賀の皆さんと恒例の
新年会散策行ってきますね!

おまけ
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母が1973年にネパールへ行ったときの写真です。
私はまだまだ産まれてません。

長編になってしまいました。
色々偉そうな事書いてごめんなさい。
私だって他人を不快にさせちゃってますね!
それでも読んでくださってありがとう!
ご笑覧ありがとうございました!



2017年12月31日 (日)

2017年度 大晦日春蘭散策

いつもご訪問ありがとうございます。
本年も大変お世話になりました。
このページ開いたとき年が明けていたら
新年あけましておめでとうございます!
2018年もよろしくお願いします!

凍れますなぁ。。
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27日に出張先から東京帰って来て28日が仕事納めでした。
29日は山梨の実家に帰るために上京して来た親友と会って原宿で食べ歩き飲み歩き忘年会してお腹パンパンになって、翌朝、その足で遠方へひとり旅。素泊まりして本日、大晦日散策へ出発。
上の写真の範囲は残念ながらヤブランだらけで奥の方へ移動。
1時間近く歩きます。
山の祠で神さまに山を歩かせていただきますと挨拶します。
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ぼやの類いでしょうか。
これを見つけると光ってるように見えてとても綺麗なんですよ。

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さらに奥へ。
やっと実生の溜まりが現れました。

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手前の個体は普通の実生です。
奥のモヤシで出ている個体なのですが、何か感じませんか?

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反対側からの写真。
ぼんやりと黄色が乗っているのがわかりますか?
初めてこういうのを見たのでうっとり眺めてしまいます。
単なる障害かもしれないけど今回のなかでとても気になる個体でした。
久しぶりにビール飲みながら書いてるのでいつもより語彙力が低下してます(笑)

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近くに救いようのない幽霊葉。
それを通り過ぎたところで…

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幽霊気味なのか薄い葉が目に入ります。
細く上がって丸っとした葉先。

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新芽はこんなに小さな姿。成長不良でしょうか。
実生の溜まりではこれだという発見なく尾根の方へ移動。
植生がガラッと変わります。

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実生がそこそこ出ていました。
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最初はヤブランだらけで頭を抱えましたが、最近歩いたなかでは食害の少ない山でした。
やや矮性を感じる実生の溜まりがあったり、立ち葉が増えてきたりでテンションが上がるものの相変わらず決め手になるような変わりは無し…。
少し歩調を早めおおざっぱ散策に切り替えた…
途端、離れていても異質で黒々とした存在感が。
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わー!寰球荷鼎だー!
…みたいな心境で小躍りしました。
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古木の先が白く抜けてるのは障害ですかね。
作をしたらもっと詰まりそうです。

さすがに気になって根っこの確認。
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7、8年前にみつけた羅紗の根っこに似ています。
こちらは葉がツルツルですが。


おまけ

こんな寒い日にヘビちゃんお出かけしてました。
しっぽ掴んでも僅かにしか動かず、放っておいたら凍え死んでしまうんじゃないかと心配になりました。
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首に巻いて帰りたかったです。


それでは先輩方、読者の皆さま
良いお年を!

日付変わっていたら、、
あけましておめでとうございまーす!!!

いつもご笑覧ありがとうございます。



2017年12月17日 (日)

年末春蘭散策と7円のお釣り

ほんとうは先輩達とワイワイと行きたいのですが、皆さん仕事が忙しく年内はひとりでしか行けないのが寂しいところです。
【業務連絡〜!】つまらないのでアオイカンさんブログ更新できるようになってね!もしくは写真送ってね!
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さて先日、再び海に近い地域へ。体は仕事での疲労でいっぱいでしたがこうして時間を作るしかありません。
動物の食害とか藪の侵食とか転売屋とかそういう残念な観念がなければゆったりと過ごしたいのですけどね。

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早朝の静かな森。今回もまた地図で当たりをつけた初めての山です。
帰りの時間を考えると他の山への移動は出来ません。

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藪は少なめですが歩きやすい場所なので食害もそれなりです。
大きい株はとても少ないです。


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最初に気になった個体です。判断材料が乏しいので見るだけですが、これがあるなら…と歩き回ります。
どこが気になったかは皆さんも考えてみてください。左の食害の株は関係ありません。

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…しかし似たような気配はしません。
歩けども歩けども…変わったものがなく、あまりに無いのでユンナン氏、久しぶりに植林や竹藪にまで突入してしまう始末。
散々な思いをして完全に集中力が途切れます。
結局スタート地点に戻り、一か八か山を変えようかと地図を見るものの今から厳選するのも移動するのも時間的に厳しく、八方塞がり。


スタート地点でウロウロしていると、光の加減なのかどうも引っかかる個体が。
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病気ではなくモヤモヤしています。

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わずかに暗んだボヤの跡のようなものが。今日はこれまでかと見上げると30センチほど先に光るものが。


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細くて分かりづらいですがボヤを確認。この日やっと変わりらしいものを見つけました。そしてとても狭い範囲にもしゃもしゃと徒長した葉が出ている事に気付きます。


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そのもしゃもしゃしてどの葉がどの株なのかわからないなかの葉先にもボヤの片鱗が。
もしゃもしゃした中には全くボヤを感じられない普通の個体もあるようでした。


暗んでない個体はないか…?
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あった。それなりにボヤが残っています。


なかには蕾を着けた個体も。
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蕾ひとつだけなので剥きません。陽に透けないかと覗き込むも包衣の色が濃くて分かりませんでした。

灯台下暗し!

どれも天冴えではっきり残ってるボヤは少ないですが、
これが坪のなかで一番分かりやすい個体です。
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よもや覆輪かと思いましたが違いました。

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この個体は食害で後ろの葉はほとんど無い痩せ細ったものでしたが蕾を2つ着けていました。

もやし状態の包衣から漏れ燈のように黄色が滲んでいます。
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折らないようにして小さいほうの蕾の包衣をめくってみました。
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過去にモヤシ花の黄色の蕾は数え切れないほど見て来ましたが…
この色の乗り方はいかなるものでしょうか。
そっと包衣をかぶせ直しました。

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山の神様、今日も歩かせていただきありがとう。


そうそう、あのコンビニに再び行きました。
お店のひとが出てこなくて常連らしき大黒様からパンとおにぎりを言い値で買い物してからずっと気になっていたのです。
夜だったのでお婆ちゃんが早々にシャッターを閉めようとしているところで、声をかけて買い物させてもらいました。
お会計を済ませて、先日の件について話すとお婆ちゃんも大黒様から聞いて覚えてくれていたようで話しがすぐに伝わりました。
「あ〜あなたが」
「もし足りなかったらいま出します」
「いいのよ、それよりうちが貰い過ぎてるかもしれないから」
同じパンが棚にあったので、レジであらためて値段を確認しておにぎりの値段と合わせたところ、少し多く支払っていた事が分かり約3週間を経て7円のお釣りを受け取りました。
また行きますね。


ご笑蘭ありがとうございます。




2017年12月12日 (火)

足首がもげそうな日々

年内もう無理かと思いきや…!
日曜に時間を作って行って来ました。
初めての場所になります。
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到着すると理想的な環境に思え、、
心の中でやったー!と叫んだのも束の間…

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笹藪の侵食と動物による食害が酷く、こんな風に結実出来るのもあと数年だろう…という環境でした。

それでも実生の寄りがポツポツと出ている箇所があってそのなかに一本だけ控えめな散り斑(峰斑といいますか?教えてください)がありました。
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育てても柄が消えそうですね。
でも何かしら見つかってよかったです。

他にめぼしい発見はなく、おびただしい不法投棄に苛立つばかりの山歩きになりました。
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ヒトツボクロの葉でしょうか。

さて下山しましょうか。
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こんなに良さそうな場所でも全然生えていません。
あっても食害で痩せた株ばかりでした。
こんな日もあります。
こんな日があって頭の中の春蘭地図が少しずつ埋まっていってそれが何よりの宝物です。

斜面歩きすぎて足首が痛い!




おまけ。
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前回の曙の坪にて。先天的な鉄欠乏症でしょうか。
僅かな緑がどこまで乗るでしょうか。






2017年12月 5日 (火)

落ち葉が積もる前に

夏の終わりから何度もオファーしていたアオイカンさんからついに
「行きましょう!!」
のお返事。私が年内自由に動ける最後の土日に山歩きして来ました。しつこい小僧だな〜って思ったことでしょう(笑)
でも年内この機を逃すべきでないのです!ここだという地点を地図で探し出しました。
冷え込んだ空気。紅葉に目を奪われます。
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私の大好きな漫画の夏目友人帳(緑川ゆき先生)でおどろおどろしい妖怪が人間の娘に想いを寄せてしまうエピソードがあります。
妖怪は古木に住んでいました。しかし人の手で切り倒されたため、対になる古木を目指して移動していたのです。妖怪は横切ろうとした家で封印にはまってしまい、家の娘に助けてもらいます。初めて人の瞳をみた妖怪は娘に淡い想いを抱きます。妖怪はわからないんです。その気持ちが何なのか。家を離れようとしても寂しさが募って動けない。その想いは結びたいけど結べない。そうするべきでないと心に決め、ある日娘にちょっとした手助けをし、その姿を見せぬよう山へ帰るのです。
「まよったわたしを助けてくれた
つれていきたい 叶うならば
美しき山を 美しき谷を
ともに見たいとおもってしまった
この気持ちを人はなんと呼ぶのだろうか…」
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このエピソードを思い出すと目頭が熱くなるばかりです。

今回の目的地はまたまた初めての場所。
環境は想定以上で誘った身としては安心しました。ヤマが当たればいいのですが。
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私と対照的ですごい速さで散策するアオイカンさんはいつの間にかに私よりずっと先に(笑)

そしてお呼びがかかりました!
同時に胸をホッと撫で下ろしました。
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覆輪がありました。
さすがです。
アオイカンさんおめでとうございます!
3株ほどかたまって出ていて大きめのが後冴えのようで、下の写真の小さいのは天冴えかもしれません。
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覆輪が寄って出ていることなんてあるのですね。ちょうどここを歩き始めたときにアオイカンさんの最近は覆輪が見つからなくなったという話しが印象的でした。昔よく縞や覆輪を発見した場所は藪に覆われてしまったそうです。

道中、藪に覆われて勿体無い場所を多く見かけました。今回の場所にしても食害はどこも相変わらずで大株は少なめでした。こんな風に地図で当てをつけて山を楽しく歩けるのはそう長くないのかなと寂しくもなりました。
この日の締めはこちら。相当難易度高そうです。
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なんと坪になっていて震えました。

株立ちに隠れるように出た個体も。
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薄っすら緑が上がって来ています。
山歩きのお仲間さん募集しても現状変わりません。嫌われ者ですね(笑) 全国の人と歩いて蘭の交流をしたいってなかなか叶わないものです。勿論このブログのアクセス数がからっきし無かったらこんな事言いません。
私はアオイカンさんとの山歩きが波長が合っているようです。
発見のない日がないんですもん(笑)
今回も本当にありがとうございました!
また冒険に行きましょう。
ずいぶん遠くまで行きましたね。
とってもお疲れさまでした。

ご笑覧ありがとうございます。



2017年11月28日 (火)

縁起の良いコンビニ

この日の朝、昼飯のパンとおにぎりを買うため宿に近いコンビニに行くと、天使が出迎えてくれました。
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天使は私の匂いをひとしきり嗅ぎ終わると店のなかをどこまでもついて来て、私は胸がキュンキュンしました。子供の頃からの夢がわんこと暮らすことなのですが未だに叶いません。
店内を見渡すも店員さんはいなくて、大黒様と恵比寿様のようなご老台お二人がストーブで暖をとっていました。
恵比寿様と大黒様は煙草をふかしながら
「おーい」
と店員さんを呼んでくれましたが、誰も来ません。
「おかしいな〜。それ、パンとおにぎり? 値札付いておらんのかぁ」
見兼ねた大黒様が臨時代理でレジに入ってくださいました。
金額さえ分かればと、大黒様が慣れない手つきでバーコードを何回も読み込もうとするのでレジの液晶画面に想定の2倍以上の値段が表示され、私は慌てて取り消しボタンを押しました。
大黒様の奮闘虚しくレジの操作を断念した我々は、話し合いもとい談笑の結果、私は言い値でパンとおにぎりを買いました。大黒様はそんなにいらないよとおっしゃるのですが、朝から散々笑わせていただき私は値段以上の時間を過ごせたのでむしろこちらが感謝したいくらいで、店主には申し訳ないのですがこれで良しとさせていただきました。
店を出るときも天使が見送ってくれました。その瞬間の写真は残せなかったのですが、天使の顔は口角を緩めてあきらかに笑顔でした。
こんな暖かい気持ちで山歩きに出発出来るなんて
小生は幸せものだなぁと思った次第です。



ここから前回の続きです。


ボヤらしき個体を見つけたあと…

急斜面に足を滑らして2メートルほど降りると
……いまなにか見えたぞ??
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まじか……

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積もった落ち葉からこの一枚だけが出ていました。

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糸覆輪のような部分もあり前回の個体に似ています。

詳細は身内だけに伏せますが
この個体が実生ではなかった事には驚きました。

周辺を散策すると坪になっている事がわかりました。
きりがないので割愛します。
踏んばりすぎて足がガクガクです。

天使と恵比寿様、大黒様ありがとうございました。



ご笑覧ありがとうございます。


2017年11月27日 (月)

一登必当なるか

気持ちが優しくなるような穏やかなところでした。
やや寒く、海に近い地域です。
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1週間以上前から場所を絞って向かったのに、いざ行ってみると面白そうな山だらけで念入りに絞ったポイントは忘れて目に飛び込んで来た範囲を歩き回りました。

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しかし…
遠目からは良さそうな山も近付けば藪に覆われているのが常で、写真のように斜面一帯つる植物(もう枯れてるけど)に占領されていたり、麓は笹が溢れかえっているのでした。

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狂い咲きなのか、日陰では霜が降りているような時期にホタルブクロが咲いていました。道端のここだけにぽつんと。
甘い景色につられて右往左往。どの山も歩けぬまま、それらが甘くないと気付いた時には2時間も経っていました。

まっすぐ向かうべきでした。当初の目的地へ。

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この日ようやく山を歩くことが出来ました。
ここもかなり荒れています。
ご覧の通り暗いです。
あまりに高くなり過ぎた木は少し伐採して、幼木に伸びる環境を与えられたらいいのですが。

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数が少なかったです。
実生かと思うと芋を付けた新芽という個体ばかり。
いくつかの株をまたいだあと

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この個体に引っかかるものを感じました。

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糸覆輪ではなさそう。
障害でもなさそう。というより違っていてほしい。

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斑は暗んで来ているようでとても地味だ。
2年目以降の木にはほとんど感じられない。

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透かして見たが病気ではない。
天冴えのボヤの可能性がある。

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虎のようなボヤも見受けられる。
覆輪のような斑とは違うようだ。
食害でみすぼらしいが、芋を合わせるとそれなりの株立ちのようだ。

周囲に兄弟株はあるだろうか?
このときはまだ
出芽時の障害の可能性を拭えないでいました……。




つづく



2017年11月13日 (月)

とにかく更新

久しぶりに春蘭の本を買いました。
もう夢中で見入っちゃいました。
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立ち読み無しでしたが予想通り交配種のオンパレードでした。
個人的には他にもっと一面使って紹介していいんじゃないかなと思う品種がたくさんありましたが、きっと時代の流れだとか色々事情があるのでしょうね。
女雛系の交配種は別ジャンル用意して女雛を親とした作出展を開いた方が盛り上がるんじゃないかと思います。
交配種って胸を張ればいいんですよ。
原種と一緒にしないほうが将来的に良いと思います。
がはは!偉そうなこと言っちゃった!

春蘭の本出してくださるのは誠にありがたい事です(土下座)


また春の思い出から。
お世話になっている横須賀の展示会から一枚。
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『日南』
会長Sさんの作品。
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ぜーーったい、分けてもらうんだー!!!


今年の小泉進次郎賞は
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『光琳』でした!
Kさん出品。
表彰式には進次郎さんも駆け付けてくださいました。



今日のキノコ。
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春の終わりに撮影したツチグリです。
たまに見かけては…
どの木から落ちて来るんだろ?
と、思ってたのですがキノコだったのですね!

山の展示会からも一枚。
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春はたくさん山を歩くので展示会の写真など紹介するタイミングを逃してしまいます。
ちょいちょい季節外れの記事になりますが生温い目でおつきあいください。


ご笑覧ありがとうございました。




2017年11月 7日 (火)

森は実りのとき

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秋晴れが続いています。

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森の葉も染まり、落葉の季節です。

不思議な色合いです。
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ウスムラサキシメジに似ています。
詳しい方教えてください。

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傘はハリがあってつつくとコツンという感触でした。

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美しい色ですね。

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春蘭の実生たちがすくすくと育っていました。

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こんないい加減な柵ですがある程度の食害は防げました。
夏を乗り越え、新子は無事に伸びています。

うさぎに狙われやすい株を重点的に柵を補強します。
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やりすぎたかも。

花が咲いたらいいな。




今週はつくばにいます。





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