« 蘭島で春蘭見つけるまで帰れま10 〜前編〜 | トップページ | 大晦日散策 »

2016年12月28日 (水)

蘭島で春蘭見つけるまで帰れま10 〜後編〜

※乱筆乱文すぎたので加筆修正しました。

風邪で寝込んでました。もう元気です。
それでは蘭島の後編になります。

古の時、春蘭が自生して美しいその島は蘭島と呼ばれていました。
現世では島の植生はどうなっているのでしょう?
春蘭はまだあるのでしょうか……?

9:46 蘭島到着。
夜には東京戻らなければいけません。
どんなヨレヨレでもいい!
現世の蘭島で春蘭の自生する姿がみたい!
ということで島の山を歩き回りました。

前編でお見せしたように……
Img_3896
斜面という斜面は殆どコシダに覆われていました。
生い茂るコシダの高さは木立を飲み込まむほど。さながら大波のようでした。
島の山にはいわゆる里山のような雰囲気はなく、生活のために車道、農道が通っているくらいです。
Img_3918
切り立った岩壁のようにみえるのは花崗岩質の砂や砂利が圧縮されたような地質で、この写真くらい急な斜面ですとさすがのコシダも生えず、このように剥き出しになっているところも多々見られました。
しかし写真上のほうのなだれ落ちそうな群生はやはりコシダです。
この厄介なシダ植物は山のどこを歩いても溢れんばかりに群落を作っています。

…そうです。
コシダに飲み込まれそうなほど島の植生は偏っていました。
人の暮らしがある以上これは仕方のない事ですが、理屈としては、車道をつくるために山を切り拓けばその道の両脇はバリカンを入れた頭のようにハゲ(整備され)ます。そのほどよくハゲた斜面に真っ先に根付くのはコシダです。いわば人の恩恵を受けてコシダは植生を拡げます。ハゲた斜面に春蘭の種子が落ちようとも、芽吹くのに数年かかるために他の先駆的な植物に負けてしまいます。
説明が下手ですみません。

完全に自論で識者の方に怒られそうですが、オセロで四隅を奪うように、島の住み良い拠点をコシダは制覇してしまったのだと思います。植生とは白が黒に塗り変わるように脆いものかも知れません。

ただし、コシダが繁殖しづらい条件があります。落葉樹の落ち葉が堆積した斜面です。そういった斜面ではコシダの種子は落ち葉に阻まれ、群生をつくれないようです。

ということで落葉樹の林床を目指します(完全にヤマカン)
Img_3905
山の様子です。
途中、猪2頭をぶら下げたトラックとすれ違いました。猪用罠の檻も所々に設置されていました。獣害の深刻さを感じます。
コシダに猪…たまったもんじゃないなぁ〜
また、こんな美しい島なのに人の少ないことをいい事に不法投棄の多い事……
山を何だと思ってやがるんだ(ぷんすか!)
そんな風に溜め息もらして歩いていると…
わりと早めに落葉樹の林床を見つけました!
Img_3900
とても小範囲ですがコシダの侵食を逃れた環境が残っていました。
ホッとしました。
ちなみに土壌のカビ臭さはあまり感じられず、同じ広島県のなかでこれほど違うものかと思いました。
Img_3903
期待が高まります。
竹林が混ざった急な斜面を見上げると……
これは!
Img_3897
ヤブランじゃないよね!?
これ何ラン??
Img_3898
もちろん、春蘭でした!
帰れる!(笑)
シカミの入ったゴリゴリな株がちらほら…個性というより環境由来かな。
Img_3899
ほとんどの株が古芋をたくさんつけていました。
長い間、蘭島の春蘭は種子で繁殖できていないのですね。
島にウサギはいないのか、、あまり葉を齧られていません。
Img_3901
残っている春蘭はどれも健康的でしたが…
やはりここでも。
Img_3902
植え戻します。写っていませんがこの株も芋で繋がっていました。
これらも同じく。
Img_3909
猪が鼻でフンガフンガと林床を荒らすので飛び出てしまった春蘭が多かったです。
Img_3908
コシダが増えるということは樹木や他の植物の生存圏が減るということです。山から動物の食べる物も減りますよね。放置された植林と似ています。

やっと実生を見つけたか…
Img_3904
…と思いきや芋吹かしでした。春蘭散策は肩透かしの連続です。
画像に写っている40センチ四方びっしりと春蘭のバルブが一部露出しながら埋まっていました。
根が浮き上がっているのでこれも猪の仕業と思われます。

これは何でしょう?
Img_3910
コクランかな。今回の散策ではこの一株しか見ませんでした。
今これしか無いということは植生豊かな時代が確かにあったということでしょう。
何ヶ所か良さそうな場所がありましたが…
Img_3911
林床が暗くて春蘭はありません。昔はあったのかもしれませんが。
もろい地質のため、崩れかけた場所にこんな春蘭も。
Img_3912
古芋の固まりの中から、竹根のようなランナー(のような感じ)を出して宙ぶらりんになっています。
絶対数が少なくて変わりを見つけるどころではありませんでした。
今回はこの島に春蘭があるか確認できただけで楽しい旅になりました。


瀬戸内海。
今度は別の溜め息が出ました。
Img_3907
あぁ〜
にほんのどこかに〜
Img_3906
わたしを〜まってる〜
蘭がいる〜

蘭島。
いまは下蒲刈島といいます。
本当に美しい。
美しい良いところでした。

願わくば昔、この島を蘭島と呼んだ人たちと
同じ光景を目にしたかったです。



ご笑覧ありがとう御座いました。





« 蘭島で春蘭見つけるまで帰れま10 〜前編〜 | トップページ | 大晦日散策 »

山の蘭花草姿」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1661585/69004098

この記事へのトラックバック一覧です: 蘭島で春蘭見つけるまで帰れま10 〜後編〜:

« 蘭島で春蘭見つけるまで帰れま10 〜前編〜 | トップページ | 大晦日散策 »