« ほうとうと吉田うどんと新芽のようす | トップページ | まだ若いGO »

2016年7月14日 (木)

ユンナンの孤独なグルメ

先日まで私は出張で茨城県つくば市にいた。

出張が二週間目に差し掛かる頃だった。遠く筑波山を背にしたホテルの6階から田園地帯に散見する民家や車の灯りをコンビニ弁当をつつきながら眺めることに飽きて、ホテルから徒歩10分ほどの定食屋に足を運ぶことにした。
Dsc_1654
入り口には新鮮そうな青果が並んでおり、ホテル暮らしに疲弊していた私はまずこの光景に気持ちをほぐされた。
Img_20160714_072704
広いフロアーに飲食店らしい装飾はない。全てテーブル席だ。聞いたところ以前は小さなスーパーマーケットだったそうだ。スーパーのあとタイヤの販売店が入ったがそれも閉店し、そこへ元々近隣で実績のあったこの定食屋が移転してきたわけだ。
メニューは豊富だ。刺身から揚げ物、ステーキまである。この日は残業になったおかげでとにかく腹が減っていた。
うな丼定食700円。じつは岐阜の多治見でうなぎをごちそうになって以来……
Dsc_1461_2
※写真は多治見の名物店にて
そのうまさの虜になり中毒にかかったように日々うなぎを求めては我慢を繰り返してきた私は本日のメニューの「うなぎ」という文字を認識したとたんにうなぎへの欲求が最高潮に達していた。
分かってはいる。大衆的な定食屋のうなぎだ。多治見のような贅沢は求めはしない。国産ではないだろう。構うものか。そもそもうなぎの良し悪しが分かるほど舌は肥えてはいない。何しろ700円だ。これを逃す手はない。
「うな丼定食お待たせしましたー!」
元気なおばちゃんの声が広い店内に響いた。
Dsc_1653
セルフサービスだ。白米の上に申し訳程度に乗ったほかほかのうなぎ。甘いタレと山椒の香り。うな丼の条件は十分に満たしている。溶けるようにふわっとした食感。と、実際はそんなことを吟味して食べてはいない。全て後付けだ。空腹の私は瞬く間にうな丼を完食。実際は瞬きくらいしたかもしれないがこう書いた方が臨場感が出るだろう。

かくしてうなぎ欲は解消された。特筆すべきことはない。ただ、チェーン店にはない時間の流れによって作られた家庭的な味があっただけだ。だが、その手作りの惣菜や魚の粗がそのまま入った味噌汁や、別になくてもいいんじゃないかと思える小皿の果物が出張で荒んだ私の精神を一時でも癒してくれたことは間違いない。
東京でこのような定食屋を見つけるのは至難の技である。
Dsc_1655
翌日もまたその翌日も私は通った。ぬくもり難民である。
 
Dsc_1657
私は近隣の方々を羨ましく思った。
 
Dsc_1658
特別おいしい訳ではない。
しかし合理化され過ぎたコンビニやチェーン店の束縛的なメニューから解放されるということがどれだけ幸せなのかを私は知っている。
 
せっかく茨城に来たものの
この暑さでは散策する気にはなれなかった。
また来週からつくば市ではないが茨城に出張だ。
 
 
 
 
 


« ほうとうと吉田うどんと新芽のようす | トップページ | まだ若いGO »

蘭筆蘭文失礼しました。」カテゴリの記事

コメント

中国でもこんな感じの安くて美味しい食堂見つけると楽しい。。

いいですよねえ。。
いつか連れて行ってくださいね!

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/1661585/66264199

この記事へのトラックバック一覧です: ユンナンの孤独なグルメ:

« ほうとうと吉田うどんと新芽のようす | トップページ | まだ若いGO »